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ライアーで参加♪ 「第一回全日本オンライン音楽祭 岡山杯」 安達摩澄さん&ちよひこさん

ライアーで参加♪ 「第一回全日本オンライン音楽祭 岡山杯」 安達摩澄さん&ちよひこさん 課題曲 裏葉柳〜URAHAYANAGI~

「第一回 全日本オンライン音楽祭岡山杯」というオンラインイベントに、ライアー奏者の安達摩澄さん×ちよひこさんがエントリーされました! 


本イベントは、全国よりアンサンブル演奏、器楽ソロ演奏、オーケストラ・吹奏楽演奏動画を募集したイベントで、第一回の課題曲は「岡山」をテーマとした楽曲との事。


安達さんは、課題曲である『裏葉柳』の日本的かつ幻想的な情景をライアー演奏で描く事を意識され、楽曲アレンジでは音の数を減らし、柳の葉っぱの間から遠くに見える情景や風に揺れる葉の様子を描くようなイメージを大切にされたとの事です。

黒柿ライアーの音色がとても相性良く演奏できていますね◎


そして、演奏の魅力を最大限に引き立てている映像は同じライアー奏者のちよひこさん。

ちよひこさんは演奏だけでなく映像加工の才能もあり、いつも本当に素晴らしい演奏動画を製作されています◎



課題曲:裏葉柳について

「裏葉柳」を作曲された山地真美さんは、「情景描写ピアニスト」として活躍されていて、絶景の中にピアノを持ち運び演奏する映像作品「浮世音」シリーズを製作されています。

こちらは山地さんのYouTubeのピアノでの「裏葉柳」なのですが、とても力強く、ライアーとは違った良さがありますね。

 

奏者:安達摩澄さんのコメント

「日本の情緒を奏でたくて…」


私は日頃、音楽の最新情報に敏感な方ではないのですが、たまたま目に留まった「全日本オンライン音楽祭 第1回」参加者募集の案内が気になり、何気なくページを開いてみました。

「岡山杯」―― これまで特に縁もなく、訪れたことのない県に少し戸惑いながらも、課題曲のオリジナル演奏を聴いてみたところ、たくさんの柳の並木が風で大きく揺らぐ景色のイメージが目の前に鮮やかに広がり、思わずはっとしました。 そして、一本の柳の枝が『ふわり~シュルルル!そよそよ…』と、様々な表情で風に舞う様子を描いた、まるで絵画のような旋律譜に心ときめき、私もぜひこの曲を演奏してみたいと思いました。


私が演奏している竪琴(ライアー)は、愛知県日進市の「トーンウッド工房」により製作された、『アフロディーテの竪琴(リーアノンモデル)』です。大変希少価値の高い木材である“黒柿”が使われており、その音色は奥深く長く持続して、空気中に漂います。 竪琴(ライアー)は他の楽器に比べてピッチが低く、432ヘルツで調弦されるのが一般的で、柔らかく温かみのある優しい音色が特徴です。 また、開放弦であるため残響が長く持続し、減衰していく音に耳を澄ませることで気持ちを落ち着かせ、心を安定させてくれます。


日本で竪琴(ライアー)が知られるようになったのは、ジブリ映画「千と千尋の神隠し」のテーマ曲『いつも何度でも』を、木村弓さんが弾き歌いされたことがきっかけであると言われています。

人智学者ルドルフ・シュタイナー発案のもと、1926年に誕生したこの楽器は、音楽療法の現場や教育の目的で使われてきましたが、歴史はまだ浅く、演奏者の数はそれほど多くありません。


今回の課題曲である『裏葉柳』の、日本的かつ幻想的な情景を描くのに、日本で作られた黒柿の竪琴(ライアー)の音色はとても相性が良いように感じ、思い切ってこのオンライン音楽祭に参加してみようと思いました。


楽曲アレンジでは、音の数を減らし、柳の葉っぱの間から遠くに見える情景や、風に揺れる葉の様子を描くようなイメージを大切にしました。 残響の上に新たな音を重ねながら、ライアーの音色の魅力を活かせるよう、スローモーションのようにゆったりと演奏するうちに、だんだん呼吸も深くなっていくような感覚を憶えました。


遠い過去の記憶と繋がるような、見えていなかったものが見えるような、そんな世界を描きたい…そしてヤナギのような柔軟性や、風のような即興性、幻想的な風景を描くように奏でたい…と、何度も録音を試みました。 屋外での演奏は殆ど経験がありませんでしたが、撮影と動画編集を担当して下さった、ちよひこさんの提案で、愛知県長久手市にある杁ヶ池公園の池のほとりで収録しました。 撮影当日は、温かい日差しの中で水面はキラキラと輝き、とても心地の良い至福の時間を味わわせて頂きました。


水に映る柳の木々、白壁の建物…その水面を一定のリズムを刻み漕ぎ進む舟…。岡山倉敷市・美観地区の幻想的な風景をイメージしつつ、思いを馳せながら、気持ちを込めて演奏させて頂きました。 少しぬかるんだ水辺での撮影に、二人とも少々泥んこになりながら、試行錯誤の楽しい時間…。改めてこの音楽祭にチャレンジして良かったなと思いました♪ ちよひこさんのご主人の発案により、演奏動画全体の構成が決まり、美しい水や風や空の風景を通して、岡山と愛知の繋がりを感じる作品にしていただきました。


ちよひこさんの素晴らしい感性により仕上がった立派な映像作品に、何だか自分が自分でないような気恥ずかしさもありますが、癒しの音色と言われる楽器・竪琴「ライアー」の魅力を、この演奏映像を通してより多くの皆さまに広くお伝えすることができましたら、とても嬉しく思います。

(ライアー演奏・編曲/安達摩澄)



撮影者 ちよひこさんのコメント

「届けたい、この音。この想い。」

安達さんから全日本オンライン音楽祭のお話をいただき、仮の演奏動画を観た時とても感動し、私はこの音楽、この気持ちをもっとたくさんの人に届けたいと強く思いました。 こんなふうに風を感じる音楽は初めてで、その衝撃は強く心に残っています。


私は岡山に行ったことがなく、今回のイベントで倉敷市や美観地区のことを知ったのですが、なんと美しいこと…! 風に揺れる柳、水面に映るその姿。柳の間を進む小舟…水の流れと風の流れ、岡山の美しさががこの曲のテーマだと感じました。 私たちが住んでいる愛知からは岡山は近くはありません。 だけど、“この風と水、空がつながっている――” “岡山という美しく尊い地へ行きたい――”という思いを込めて映像を作りました。


今回、撮影と演出をさせていただきましたが、普段私は撮影や演出を仕事にしているわけではありません。安達さんと同じ、ライアー奏者なのです。 新しいカメラでの撮影、複数の視点からの映像編集、情景を透かす技術…この動画を作るにあたって初めての技術がたくさんありました。 伝えたいという強い思いが、新しいことへの挑戦を後押ししてくれたように思います。 普段はあまり自信のない私ですが、この動画にだけは「今の私の全力を尽くした…!」と自信をもって言えるくらい、素敵な動画になったと思っています。


そして実は、今回の動画に少し遊び心を込めました。 動画の途中の文字がでてくるところ(0:48あたり)では裏葉柳色を使っていますが、ラストの名前の文字は柳色を使っています。 柳が風に揺れてはらりと動くように、裏の色から表の色を見せる…という意味を込めましたが、気づいてくれる方はいるのかしら? 美しい曲、心を打つ演奏、岡山への想い…この動画をみなさんが楽しんでくれると嬉しいです。

全日本オンライン音楽祭。岡山を知る、良ききっかけをありがとうございます。 いつか岡山へ行って、この素敵な情景を全身で感じてみたいです。

(撮影・編集/ちよひこ)



追記3/24

「第一回全日本オンライン音楽祭 岡山杯」 の審査の結果、ご入賞されたとの事です!

本当におめでとうございます!

音楽祭のHPにグランプリ作品などとともに公表されております。ぜひご覧くださいね。





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