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材木は眠る。ライアー製作に関するお話。

たまにはライアー製作に関するお話。


“材木は眠る。

暑い日も寒い日も出番の来るその日まで、そっと静かに。”


長い長い年月をかけて育った大木は樹齢数十年〜100年を越すものも。

当店で作るライアーは無垢材を使うため、最低でも60mm以上の厚みが必要となり、それはとてもとても貴重な材木を使う事になります。


樹齢を聞いただけで、この記事を読むほとんどの人が歳下だと思いますが、伐採された木材はそのまますぐに使われる事なくラフに加工された後、ほとんど陽の目を浴びない暗闇の中で時間を忘れてそっと眠りにつきます。


いくつもの季節が通り過ぎ、少しずつ木材の水分が抜け、余分な油分も抜けるのには数年ではまだ早く最低10年、上等なものは30年以上の年月をかけます。

丁寧に育てあげられた楽器用木材は、軽くよく響くためトーンウッドと呼ばれます。

当店の屋号はその名にちなみ、ゆっくりと時間をかけ丁寧に製作を行い、本物にこだわった楽器をお届けすると言う意味が込められています。


楽器の作り手は、自分が生きている間に使える木材などはなく、みなさんがお持ちのライアーもきっと1つか2つ前の世代の人達が準備してくれていた木材から作られたものが楽器になっています。


そう考えるとなんだかとても壮大で、目の前のご自身の楽器がより愛おしくなりませんか?

木材も植物として生きている時に、何十年後かに自分が人と音楽を奏でているなんて知る由もないでしょうね。


もの凄い確率で巡り合ったあなたの目の前の楽器は、間違いなく奏者に寄り、添い育てられ、魔法の様な音楽を、甘美な音色を奏で響かせてくれます。




アフロディーテの竪琴は、当店で作られたオリジナルライアーです。


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